漫画とかの日記(続き)

漫画を読んで時々何かを書きます。

「あの頃」のアスキー文化

ユリイカ』の志村貴子先生特集号を無事購入し、軽く読んでみました。(まだ全部は読めてません)

感想。

「『ユリイカ』に書いてある内容が自分にもわかる!」

 

 

自分でもビックリしましたわー。今までも気になる特集の時は買っていたのですが、評論とかを読んでもイマイチ、ダメな時は全くわかりませんでした!寄稿イラストをコレクター感覚で持ってるだけでした。

コミックビームを創刊号から読んでいたので、志村先生の作品も初登場時から読んでおりました。『敷居の住人』は最初からロックオンして、単行本は全部初版で買って、新装版も初版で買って自室にしまってあります。

敷居の住人』はいまだに大好きな作品です。他の作品も含めて「一番好き」はなかなか決められません。ゲームで例えると「理論値」に到達している作品が複数ありまして……。

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私が友人たちと話すときによく使う言葉「あの頃のアスキー」。ログインとかファミコン通信とか。バカチン市国(誤字じゃないですよ)やヒゲ部、ゲーム帝国やゲームセンターいがらし(これも誤字ではありません)。そして桜玉吉先生の『しあわせのかたち(しあわせのそねみ)』。

漫画が好きな友人はもちろん何人もおりますが、アスキー漫画を読んでいる人は意外と少なかったりします。

私も小さい頃はコロコロ・ボンボンあたりから読み始め、そして少年ジャンプへ。その後は順調に行く(?)と青年誌(ヤングジャンプ等)や漫画オタク向け雑誌(アフタヌーン等)にシフトしていくのが世代を越えてあるのかなー、とは思うのですが。私の場合はジャンプからアスキー漫画にシフトしました。

これが何でなのか、今までは自分でもよく分かっていなかったのですが、最近考えるようになったのが「ゲーム世代」であること。

私の世代は小学生の頃にファミコンが発売されました。これは大きいと思います。このゲームという物が本当に面白かった。その後もしばらくはゲームバブルが続くのですが、そこで一緒に成長していったのがゲーム雑誌。当時はインターネットなどは無いですから、ゲームの攻略や新作紹介等々はゲーム雑誌を読むことで入手していました。まあその中でも本当に色んなことがありましたがw。(私のように「ギャラクシガニ」をやり込んでいた小学生は多いのではないでしょうか。あれでスコアアタックやってみたら楽しいかも?楽しくねーよ!!)

ゲーム雑誌も様々な出版社が創っていました。

そして現在「ゲーム雑誌といえば?」と問うと「ファミ通」と答える人が多いと思います。そう、雑誌同士が戦い合い、生き残ったのがファミ通なんですよ。(「コン」と「信」のことは触れるな!)

「何故ファミ通が生き残ったのか?」は……色んな所で語られていますが、「ゲームの情報だけでなく、読み物(読者投稿ページ、何かよくわからない「ゲームとあんま関係ない」企画、そして漫画!)に力を入れていた」事が挙げられます。

特にファミコン通信ファミ通)漫画で人気があったのが、上記の『しあわせのかたち』(桜玉吉先生)。毎回フルカラー!月産8ページ!(本当の話です)

ここでも一つポイントがありまして。ファミ通と一般的な漫画雑誌って、ページを捲る方向が違いますよね。表現を変えると「文字が横書きか縦書きか」ですね。これは漫画を描く側にとっても大きな違いです。

しあわせのかたち』の好評を得て、「桜玉吉先生に漫画に専念してもらおう」という流れがあり、その結果コミックビームが生まれるわけです。『ファミコミ』とかもありましたね。

私が中学生の頃にも既に「こいつゲームなんてまだやってんのか」というオタクバッシングがありましたが、それでも好きなものは好きだし、逆に「お前らが知らない楽しいことを俺は知ってるんだ!」的な感じで逆らってました。日影で。

多感な思春期をこのルートで来てしまったので、ジャンプの次がビームになるのはもはや必然だったのではないでしょうか。

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物凄い勢いで脱線してしまいました。

まあ、人生も色んな意味で脱線したり復旧したりをいまだに繰り返しながら生きておりますが。

コミックビームではそれまでの漫画読み人生では出会うことが無かった新しい漫画がたくさんありました。中には「気に入っていたのに読み切りが数回載っただけでそのまま終わってしまった漫画」もあります。(のちにやっぱり気になるので検索したら「昔ビームに載ってた『○○』って漫画の詳細知ってる人いる?」と某掲示板に自分が書き込んだレスがヒットする有様)

その中で登場したのが志村貴子先生。そして『敷居の住人』。これを読んでた当時の私は影響されまくって、学校サボって映画観に行ったりしてましたよ。

それが良かったのか悪かったのかなんて死ぬ寸前までわかりませんが、現時点では「良かった」と思っています。それだけでもじゅうぶんですよ。

原画展は行きますよ。来週の平日になると思いますが。

長すぎて私も疲れてきたので今回はこの辺で。

安井誠太朗先生の作品が何とか手元でまとめて読める日が来るまで頑張って生きていきたいです。おわり)